この記事の監修・編集について
本記事は、株式会社GKMが運営する「法人資金支援センター」編集部が作成・編集しています。当編集部は、登録いただいているファクタリング会社各社への取材・ヒアリングをもとに、実務に即した情報をまとめています。掲載内容は一般的な情報提供であり、特定の業者をおすすめするものではありません(私たちの約束)。法律の解釈は専門家によって見解が分かれることや、時代とともに変わることもありますので、実際のご契約にあたっては契約書の内容をご確認のうえ、必要に応じて弁護士等の専門家にご相談ください。専門用語はファクタリング用語辞典でも確認できます。
運送業は「利益は出ているのに現金が足りない」が起きやすい
燃料を入れ、車を走らせ、仕事は終わっている。でも運賃の入金は、ずっと先――。運送業は、日々の支出が大きいわりに入金が遅く、帳簿は黒字なのに手元の現金が回らないという状態が起きやすい業種です。これは経営の失敗ではなく、業界の商習慣による「お金が回るタイミングのずれ」が主な原因です。まずはその原因を整理し、そのうえで、運賃の売掛金を早期に資金化するファクタリングをはじめとした改善方法を、業界の視点でまとめます。
運送業の資金繰りを圧迫する主な原因
運送業の資金繰りが厳しくなりやすいのは、次のような業界特有の事情が重なるためです。ひとつずつ見ていきます。
燃料費の高騰・変動で支出が読みにくい
軽油・ガソリンなどの燃料費は運行に欠かせない一方、原油価格や為替の影響で大きく変動します。値上がり分をすぐ運賃に転嫁できないことも多く、想定より支出が膨らんで資金繰りを圧迫します。
運賃の入金サイトが長い(下請法と月末締め)
荷主や元請への請求は、月末締めの翌月末・翌々月払いなどが一般的で、仕事をしてから入金まで数十日〜数か月かかります。下請法では支払期日の上限が定められていますが、その上限ぎりぎりで設定されることも少なくなく、働いた分の現金がすぐには手元に入りません。
事故・車両故障による突発的な出費
車両の修理費、代替車の手配、賠償など、事故や故障は一度に大きな支出を生みます。予定していなかった出費が重なると、手元資金が一気に不足します。
利益率が低く、値上げ転嫁も難しい
中小の運送業者は利益率が低い傾向があり、コスト上昇分を運賃に転嫁しにくい立場に置かれがちです。売上があっても手元に残る現金が薄く、少しのずれで資金繰りが揺らぎます。
多重下請け構造で入金条件を変えにくい
元請から二次・三次へと請けるかたちが多く、下位の事業者ほど支払いサイトなどの条件を自社で変えにくい傾向があります。条件を受け入れたまま、資金繰りで苦労しがちです。
2024年問題で人件費・コストがさらに増している
ドライバーの時間外労働の上限規制(いわゆる2024年問題)により、人材確保やコスト面の負担が一段と重くなっています。人手不足を背景に人件費が上がりやすく、資金繰りの前提が以前より厳しくなっています。
売上が伸びるほど立て替え負担が増える
見落とされがちですが、仕事が増えるほど資金繰りは苦しくなり得ます。受注が増えれば燃料費・人件費・外注費の先払いも増える一方、入金は数十日後。成長局面ほど立て替え(増加運転資金)が膨らみ、黒字でも現金が足りなくなるのです。
ファクタリングは、この「ずれ」を埋める手段
ファクタリングは、荷主や元請への運賃の売掛金(請求書)を、入金期日より早く資金化する方法です。借入ではなく、これから入るお金を前倒しで受け取るだけなので、負債は増えません。入金サイトの長さに資金繰りが追いつかないとき、そのずれを埋める選択肢になります。運送業での主な使いどころは、こんな場面です。
- 燃料費や高速代など、運行に必要な支出を、運賃の入金前に用意したいとき。
- ドライバーの給与支払日に、運賃の入金が間に合わないとき。
- 仕事は増えているのに、立て替え負担で手元資金が回らないとき。
- 車両の修理や買い替えなど、急な出費に対応したいとき。
「うちの運賃の売掛金は資金化できるだろうか」と思ったら、まずは無料でご相談ください。複数社にまとめて相談でき、1社ずつ問い合わせる手間が省けます。
無料で一括査定する簡単30秒・最短即日対応・法人/個人事業主対応運送会社がファクタリングで資金繰りを改善できる理由
運送業とファクタリングの相性がよいのは、業種の特徴とファクタリングの仕組みがかみ合うからです。主な理由は次の4つです。
運賃の売掛金を最短即日で現金化できる
銀行融資は実行まで時間がかかりますが、ファクタリングは書類がそろえば数日〜最短即日で資金化できる場合があります。燃料費の支払いや事故対応など、待てない場面でのスピードが強みです。
借入ではないので信用情報・負債に影響しない
ファクタリングは売掛金の売買であり、借入ではありません。負債が増えず、原則として信用情報にも影響しないため、今後の融資枠を温存したまま資金を確保できます。
自社の赤字より「荷主(売掛先)の信用」が見られる
審査で重視されるのは、利用者自身の決算内容よりも売掛先である荷主・元請の信用力です。そのため、赤字や税金の滞納がある会社でも、売掛先が確かなら資金化できる場合があります。
売上が不安定でも使いやすい
繁忙期と閑散期の差が大きく売上が読みにくい運送業でも、その時点で保有する運賃の売掛金を単発で資金化できます。継続契約や担保が前提の融資より、必要なときだけ使える柔軟さがあります。
注文書ファクタリング:受注した時点で資金化する
通常のファクタリングは「請求書(納品後の売掛金)」を資金化しますが、会社によっては受注時点の注文書を資金化できる注文書ファクタリングに対応しています。大口案件を受けたものの、先に燃料費や外注費・人件費の準備が必要――という運送業の場面に向いた仕組みです。対応する会社は限られ、審査は請求書より慎重になりやすいため、必要な場合は「注文書対応」を明示している会社に相談するとよいでしょう。
軽貨物・個人ドライバーのケース
ネット通販の拡大などを背景に、軽貨物や個人事業主のドライバーが増えています。「自分のような小規模でも使えるのか」という相談も多くいただきます。結論として、事業上の売掛金(運賃の請求権)があれば、軽貨物や個人事業主でも利用できる場合があります。ただし、法人に比べると取り扱う会社が限られたり、審査が慎重になったりすることがあります。規模が小さいと売掛金の額や取引の継続性が確認しづらいためです。10万円程度の少額から対応する会社や、個人ドライバーの小口債権に強い会社もあるため、対応してくれる会社を見つけるうえで複数社を比べる意味が大きくなります。なお、個人の「給与」を買い取る給与ファクタリングは違法とされており、これとは別物である点には注意してください。
2社間と3社間、運送業ではどちらを選ぶ?
ファクタリングには、荷主(売掛先)に通知しない2社間と、通知する3社間があります。運送業では、荷主との関係を考えて、どちらを選ぶかが悩ましいところです。
| 2社間 | 3社間 | |
|---|---|---|
| 荷主への通知 | しない | する |
| 手数料の目安 | 5〜17%程度(高め) | 2〜9%程度(低め) |
| 入金スピード | 速いことが多い | やや時間がかかる |
| 向いている場面 | 荷主に知られたくない/急ぎ | 手数料を抑えたい/荷主の理解がある |
※手数料はあくまで一般的な目安で、売掛先の信用力や取引内容によって変わります。「ファクタリングを使っていると荷主に知られると、今後の取引に響くかもしれない」という不安から、2社間を選ぶ運送業の方は多いです。一方、荷主との関係が安定していて理解が得られるなら、手数料の低い3社間も選択肢になります。どちらが正解ということはなく、自社の取引関係と優先順位で選ぶのが現実的です。詳しい違いは2社間と3社間ファクタリングの違いで解説しています。
こんなケースで活用されています
登録ファクタリング会社への取材で聞いた、運送業での活用例をいくつか紹介します(金額・日数は一例で、実際の可否や条件は取引内容や各社の審査によって異なります)。
燃料費・高速代の支払いに、運賃の入金が間に合わなかったケース
元請への請求は済んでいるものの入金は翌月末で、その前に燃料費・高速代の支払日が来てしまう場面です。取材で聞いた例では、請求済みの運賃の売掛金を資金化し、最短即日で運行に必要な資金を用意できたとのことでした。「働いた分は確定しているのに現金だけが先に必要」という、運送業でもっとも多いタイミングのずれを埋める使い方です。
事故による車両修理費が、急に必要になったケース
事故で車両の修理費と代替車の手配費用が一度に必要になった場面です。融資では間に合わないタイミングでも、保有していた運賃の売掛金を数日で資金化し、稼働を止めずに対応できたと聞きます。売掛先が信用力の高い荷主であるほど、確認がスムーズに進みやすい傾向があるとのことでした。
受注が増え、外注・人件費の立て替えが先行したケース
大口の依頼が続き、傭車費や増員の人件費が先に出ていく一方、入金は数十日後という「増加運転資金」で苦しくなった場面です。取材で聞いた例では、増えた売掛金の一部を資金化して立て替え負担を平準化し、受注機会を逃さずに済んだとのことでした。成長局面ほど起こりやすいケースです。
運送業がファクタリングで気をつけたいこと
急ぎの資金需要が多い運送業は、焦って業者を選んで失敗しないよう、次の点を必ず確認してください。
- 手数料の根拠が説明されるか。なぜその手数料になるのかを、納得できる形で説明できる会社を選びましょう。根拠を示さず極端な条件を出す業者には理由があります。
- 契約書が交付されるか。契約書を渡さない、控えをくれない業者は避けるべきです。
- 買い戻し(償還請求権)を求められていないか。「売掛先が払わなければ買い戻す」という条件は実質的に貸付に近く、金融庁も注意を促しています。
- 違法業者でないか。「審査なし・即日」だけをうたう、所在のはっきりしない業者には注意が必要です。違法・悪質業者の見分け方は専用コラムもご覧ください。
参考:金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」。
運送業に合うファクタリング会社の選び方
運送業では、次の5つの視点で会社を比べると、自社に合う条件を見つけやすくなります。
手数料は「下限」でなく「上限・総額」で比べる
広告に出る「◯%〜」は下限です。実際にかかるのは事務手数料や登記費用も含めた総額なので、上限と諸費用込みの金額で比べましょう。
償還請求権なし(ノンリコース)か確認する
売掛先が支払わなくても買い戻し不要の「ノンリコース」が原則です。買い戻しを求める契約は実質的な貸付に近く、注意が必要です。
入金スピードと土日・当日対応
燃料費や事故対応など、運送業では「間に合うか」が死活問題です。最短即日や土日祝の対応可否を確認しておくと安心です。
注文書・少額・個人事業主に対応しているか
受注段階で資金化したいなら注文書対応、軽貨物・個人ドライバーなら少額・個人対応の会社を。自社の状況に合う受け皿があるかを見ます。
運送業の実績・理解があるか
運送業の入金慣行や荷主構成に慣れた会社は、話が早く条件も出やすい傾向があります。専門・総合を問わず、運送業の取扱実績があるかを確認しましょう。
ファクタリング以外の資金繰り改善方法
運送業の資金繰り改善は、ファクタリングだけではありません。ファクタリングは選択肢のひとつで、状況によっては別の方法のほうが合うこともあります。主な資金調達方法を整理します。
| 方法 | スピード | 特徴 |
|---|---|---|
| ファクタリング | 最短即日 | 借入でなく売掛金を資金化。赤字でも売掛先次第で可。手数料は高め |
| 銀行融資(プロパー) | 数週間〜 | 低金利だが審査は厳しめ。時間がかかる |
| 日本政策金融公庫 | 数週間〜 | 公的機関で金利が低め。創業・小規模にも対応 |
| 信用保証付き融資 | 数週間〜 | 保証協会の保証で借りやすい。別途保証料 |
| ビジネスローン | 数日〜 | スピードは速いが金利は高め。借入なので負債が増える |
| トラックのリースバック | 数日〜 | 保有車両を売却して使い続ける。設備を現金化できる |
| 補助金・助成金 | 数か月 | 返済不要だが時間がかかり、用途・採択に条件 |
あわせて、日々の運営面での改善も効果があります。資金繰り表で3か月先までの現金の動きを見える化する、固定費(車両・保険・通信など)を見直す、大口偏重を避けて小口の取引を増やす、入金サイトの短縮を交渉する、デジタコや配車システムで業務を効率化する——こうした地道な改善が、資金調達と組み合わさって効いてきます。大切なのは、選択肢を知ったうえで、自社に合うものを選ぶことです。
ファクタリングを使う場合も、各社で条件が分かれます。荷主の信用・運賃の額・取引の継続性などによって、ある会社で断られた案件が別の会社では通ることも珍しくありません。1社ずつ問い合わせて回るのは手間も時間もかかるため、一括査定で複数社の条件を一度に比べるのが効率的です。なお、一括査定だから審査が甘くなるわけではなく、審査は各社が通常どおり行います。変わるのは「相談先を探す手間」です。
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よくある質問
Q. 運送業でもファクタリングは使えますか?
A. はい。運送業は燃料費や車両費など先に出ていくお金が大きく、運賃の入金サイトも長いため、ファクタリングと相性のよい業種のひとつです。荷主や元請に対する運賃の売掛金(請求書)を、入金期日より早く資金化するのが基本的な使い方です。
Q. 軽貨物や個人事業主のドライバーでも利用できますか?
A. 事業上の売掛金(運賃の請求権)があれば、軽貨物や個人事業主でも利用できる場合があります。ただし対応の可否は会社によって異なり、法人より取り扱う会社が限られたり、少額専門の会社が向いていたりします。10万円程度の少額から対応する会社もあるため、複数社に相談して比べるのが現実的です。
Q. 運送業がファクタリングを使うと、荷主(元請)に知られますか?
A. 荷主(売掛先)に通知しない2社間方式を選べば、原則として荷主に知られずに利用できます。荷主に通知する3社間方式は手数料が低くなる傾向がありますが、通知が必要です。取引関係への影響を考えて選ぶとよいでしょう。
Q. 事故や車両故障で急に資金が必要なときも使えますか?
A. 使える場合があります。ファクタリングは融資と違い、利用者自身の信用力より売掛先(荷主)の信用が重視されるため、突発的な出費で手元資金が不足した場面でも、運賃の売掛金があれば数日〜最短即日での資金化が期待できます。修理費や代替車両の手配費用などに充てる使い方があります。
Q. 赤字決算でもファクタリングは使えますか?
A. 赤字決算や税金の滞納があっても、売掛先の信用力が十分であれば利用できる場合があります。ファクタリングは借入ではなく売掛金の売買のため、自社の決算内容よりも「誰への売掛金か」が見られる点が、銀行融資との大きな違いです。ただし可否は各社の判断によります。
Q. 運送業のファクタリング手数料の相場はどのくらいですか?
A. あくまで一般的な目安ですが、荷主に通知しない2社間方式は5〜17%程度、通知する3社間方式は2〜9%程度とされることが多いです。実際の手数料は売掛先の信用力・売掛金の額・取引の継続性などで変わります。下限だけで判断せず、事務手数料や登記費用を含めた「総額」と手数料の上限で比べることが大切です。
Q. 運送業専門のファクタリングと、総合型のどちらを選ぶべきですか?
A. どちらが正解ということはなく、状況で選びます。運送業専門の会社は業界の入金慣行や注文書の扱いに慣れている一方、総合型でも運送業の実績が豊富な会社は多くあります。大切なのは看板ではなく、自社の運賃の売掛金を適正な条件で扱ってくれるか。複数社の条件を並べて比べると判断しやすくなります。
Q. 運送業のファクタリングは最短即日で資金化できますか?
A. 荷主への請求書や契約書、入金実績のわかる通帳などがすぐ出せる状態であれば、最短即日での資金化に対応する会社もあります。特に荷主が大手で信用力が高い場合は確認が早く進みやすい傾向があります。ただしすべての申込が当日に間に合うわけではないため、支払日から逆算して早めに相談するのが安全です。
Q. 運送業がファクタリングで気をつけることは?
A. 手数料の根拠が明確に説明されるか、契約書が交付されるか、買い戻し(償還請求権)を求められていないかを確認しましょう。「審査なし・即日」だけを強調する所在の不明瞭な業者には注意が必要です。資金が急ぎでも一社で即決せず、複数社の条件を比べ、説明の誠実な会社を選ぶことが大切です。
運送業の資金繰りでお悩みなら、あきらめる前に一度ご相談ください。順位もおすすめもつけません。あなたの目で、あなたに合う条件を選べます。
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運送業の方とお話ししていると、「荷物を止めない」という強い責任感を感じます。燃料を入れ、車を走らせ、約束した日時に届ける。その当たり前を支えているのが、日々の資金繰りです。ファクタリングは、入金までのずれを埋めて事業を回し続けるための選択肢のひとつですが、万能ではありません。手数料の負担もあります。だからこそ、ファクタリングありきで考えず、ほかの方法も含めて「今の自社にいちばん合うもの」を選んでほしい。焦って一社に飛びつかず、落ち着いて比べる。それが、結局いちばん損の少ない選び方だと、私たちは考えています。
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