この記事の監修・編集について

本記事は、株式会社GKMが運営する「法人資金支援センター」編集部が作成・編集しています。当編集部は、登録いただいているファクタリング会社各社への取材・ヒアリングをもとに、実務に即した情報をまとめています。掲載内容は一般的な情報提供であり、特定の業者をおすすめするものではありません(私たちの約束)。法律の解釈は専門家によって見解が分かれることや、時代とともに変わることもありますので、実際のご契約にあたっては契約書の内容をご確認のうえ、必要に応じて弁護士等の専門家にご相談ください。専門用語はファクタリング用語辞典でも確認できます。

編集・情報提供:法人資金支援センター編集部(登録ファクタリング会社各社への取材に基づく)

結論:ファクタリングに「返済」の手続きはない

一般的な買取型ファクタリングは、売掛債権の「売買」です。お金を借りて後から返す融資とは仕組みが異なり、原則として「返済(弁済)」という手続きは想定されていないと説明されるのが一般的です。売掛金を売って先に代金を受け取り、期日が来たら売掛先が支払う——ここが融資との一番の違いだとされています。 融資との違いを含む基本は、ファクタリングとは?銀行融資との違いで解説しています。

そのため、「毎月いくら返す」「完済する」といった言葉は、本来のファクタリングにはなじみません。もし契約や説明のなかで「返済」「弁済」「元本」「利息」といった言葉が前面に出てくる場合は、それが本当に債権の買取なのか、それとも実質的な貸付なのかを、一度立ち止まって確認するとよいでしょう。

「返済」ではなく「回収金の引渡し」

買取型ファクタリングでは、売掛債権はファクタリング会社に移ります。期日になると、その売掛金は最終的にファクタリング会社が受け取ることになります。2社間方式では、いったん利用者の口座に売掛先からの入金があり、それをファクタリング会社に引き渡す(精算する)という流れをとることがあります。

この「引き渡す」お金は、借りたお金を返す「返済」ではなく、あくまで売却済みの債権の回収金だと整理されます。呼び方の違いに見えるかもしれませんが、取引の性質を表す大切な区別です。誠実なファクタリング会社ほど、この点を「返済」ではなく「回収金の引渡し」「精算」といった言葉で丁寧に説明する傾向があります。

売掛先からの入金が遅れたら、どうなる?

予定日に精算(引渡し)がなされなかったとき、いきなり利用者本人に支払いを求めるのではなく、まず「売掛先が実際に支払ったのか」を確認するのが、本来の順序だと考えられています。ファクタリングは売掛先の支払いを前提とする取引だからです。

状況一般的な考え方
売掛先からまだ入金がないまずは入金の有無を確認する段階。利用者への支払い請求とは切り分けて考えるのが基本とされる
売掛先からは入金済みなのに引き渡されない集金・精算の事務にもとづく「回収金の引渡し」を求める場面。借金の「返済」とは性質が異なる
売掛先が倒産・支払不能ノンリコース(償還請求権なし)契約なら、そのリスクはファクタリング会社が負うのが原則とされる

ここでも、やり取りの言葉が「弁済してください」「返してください」に寄っていく場合は注意が必要です。売掛先の支払いを飛ばして、いきなり利用者本人の資力に頼る形になっていないか——それが、買取なのか実質的な貸付なのかを見分ける一つの目安になると言われています。

「払えなかったら買い戻す」はなぜ注意が必要か

「売掛先が払えなかったら、自分が買い戻す(肩代わりする)」という条件は、償還請求権あり(ウィズリコース)と呼ばれます。これは、売掛先が支払えないリスクを最終的に利用者が負う形です。

この形は実質的に貸付(貸金)に近いと指摘されることがあり、金融庁も、こうした取引の一部について注意を促しています。一方、一般的な買取型ファクタリングは償還請求権なし(ノンリコース)——売掛先が支払えなくても利用者が買い戻す義務を負わない——が原則とされています。どちらの契約なのかは、資金化の可否や責任の重さに関わる重要な点なので、契約前に必ず確認しておきたいところです。

補足:ここで述べた内容は一般的な整理であり、契約の実態によって法的な評価は変わり得ます。専門家の間でも見解が分かれる論点があるため、断定的に受け取らず、個別の契約は弁護士等にご確認ください。

契約前に確認しておきたいポイント

確認したいことなぜ大切か
償還請求権の有無(ノンリコースか)売掛先が支払えないリスクを誰が負うかが変わる。貸付との線引きにも関わる
入金遅延時の取り扱いまず売掛先の入金を確認する手順になっているか。いきなり本人請求になっていないか
「返済」ではなく「回収金の引渡し」の説明か取引の性質(買取か貸付か)が言葉づかいに表れやすい
登記の抹消条件取引終了後の抹消時期が明記されているか(債権登記とは?

よくある質問

Q. ファクタリングに「返済」はありますか?

A. 一般的な買取型ファクタリングは債権の売買であり、融資のような「返済(弁済)」の手続きはないと説明されるのが一般的です。買い取られた売掛金は期日に売掛先が支払い、その回収金をやり取りするのが基本の形です。ただし契約形態によって扱いが異なる場合があるため、契約書で確認することをおすすめします。

Q. 売掛先からの入金が遅れたら、自分が立て替えて払うのですか?

A. 一般的なノンリコース(償還請求権なし)の買取では、売掛先が支払えないリスクはファクタリング会社が負うとされ、利用者が肩代わりする義務は負わないのが原則とされています。まずは売掛先が実際に支払ったかどうかの確認が先行します。契約により扱いは異なるため、償還請求権の有無を必ず確認してください。

Q. 「払えなかったら買い戻す」という契約でも問題ありませんか?

A. 買い戻し義務のある契約(償還請求権あり=ウィズリコース)は、実質的に貸付に近いと指摘されることがあり、金融庁も注意を促しています。契約前に条件をよく確認し、不明な点は弁護士など専門家に相談することをおすすめします。

償還請求権の有無や精算の条件まで、複数社を比べて確認できます。

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